辛坊メソッド


 メソッド
最近、斬新なプレゼンテーション手法が○○メソッドという名で紹介され有名になっている。(高橋メソッドもんたメソッドなど)
プレゼンテーション手法に限らず、「メソッド」という言葉を使うのが流行りなのかもしれない。(カカクメソッドなど)

そもそもメソッドとは、手法・方法のことである。


 たかじんメソッド!?
関西では特に有名な歌手たかじんさんは、「たかじんのそこまで言って委員会」という番組(関西でしか放送されていないらしい)で司会(委員長)を務めている。
番組では、8名ほどのパネラーが時事問題について激論を交わす。
もちろん、たかじんさんも激論に加わる。
パネラーが主張する内容は、時事問題を自分の中で再考し再認識させられる。
扱っているテーマが時事問題であるため結論が出るわけではないが、お互いの意見交換は十分に成り立っていると感じるのは私だけだろうか。(一部パネラーがキレなければw)


さてここで重要なのは、パネラーがそれぞれ意見を言えていることである。
会議やミーティングでは、たいてい意見を「言えない」もしくは「言わない」人が多い中、なぜこの番組のパネラーは、言いたいことが言い合え、十分に意見交換ができるのか?


そこでたかじんさんに注目してみた。
(「たかじんONEMAN」という番組をご覧になったことがある方は、その番組でのたかじんさんを思い起こしてほしい。)
たかじんさんのスタイルは、トークに熱が入ると手にしている指し棒を振り回し、時にその指し棒を折ってしまう。
このスタイルでは、「たかじんさんの熱の入り具合がMAXになった状態=指し棒が折れる」がわかりやすいのか、指し棒を振り回してプレゼンをする手法として"たかじんメソッド"という言葉まで作られている。
ただ、この"たかじんメソッド"がお互いの意見交換を円滑にしているとは思えない。


 新たな会議の手法
では、視点を変えてみよう。何が意見交換を円滑にしているのか。
番組を見ていて目に入ったものがある。それぞれのパネラーの脇にある掲示板である。

テーマごとに質問を番組の始まる前に予めパネラーに聞いておき、パネラーの意見(10文字前後の短くわかりやすい意見)を一斉に掲示するのである。

こうすることで、誰がどんな意見をもっているのかがはっきりわかるのである。
それぞれの意見がテーマが切り替わる度に掲示されるため、それぞれの意見をヒアリングするという無駄な時間が省け、あとはどうしてその意見になったのかという主張をお互いがするだけなのである。
何も言えなくても最低限自分の意見だけは伝えられるのである。

先ほど"たかじんメソッド"を出したのは、実はこの「予め意見を聞いておいてテーマの序盤にそれぞれの意見を掲示する方法」を"たかじんメソッド"と命名しようと思ったからである。
しかし"たかじんメソッド"は既に使われているので、別の名前を考えたい。


 辛坊メソッド
ある日「ウェークアップぷらす」という番組で、テーマの序盤にパネラーの意見を掲示する方法が使われているのを見た。
なんとその番組の司会は、「たかじんのそこまで言って委員会」でも司会(副委員長)を務める辛坊さんだったのである。
そうだ!"辛坊メソッド"と命名しよう。


[定義]
予めテーマに対する意見を聞いておき、討論や会議を円滑に進める手法である。


[デメリット]
▽進行役
・予めテーマに関する質問を用意しなければならない。
・質問方法や質問内容はテーマを深め脱線しないように十分な配慮が必要である。
・その質問に対する意見を参加者全員に聞いておかなければならない。
▽参加者
・事前に質問に答えなければならない。
・回答は、10文字前後にまとめなければならない。


[メリット]
・討論や会議において、テーマに対する意見を参加者から聞きだす時間が不要になる。
・意見が言えない参加者がなくなる。
・先輩や上司の空気を読み、意見をその場で考えることをしなくて済む。
 (いろんなしがらみにとらわれることがなくなる)
・時間もあり、十分に議論することができる。


"辛坊メソッド"は、私自身試したことがない。
ただ、いつの日か試してみてこのブログで結果を紹介しようと思う。