SEA新春教育フォーラム2010

ソフトウェア技術者協会(SEA)/教育分科会(sigedu)が主催する「第18回 SEA新春教育フォーラム2010」に参加してきました。
今回のテーマは「インストラクショナル・デザイン(ID)」。
http://www.sea.jp/SIGEDU/2010forum_report.htm


まずは、鈴木克明先生の基調講演。
 日本でIDと言えば、鈴木克明先生です。基調講演ではIDとはなんたるか、美学(ショック)が教育に必要なことを教えていただきました。またシナリオを作って、報告書を提出させる形式の講義は、バーチャルな世界に入り込めるので、受講者の学習効率が高まると思いました。
 鈴木先生とは、昨年の10月に教育ワークショップで一緒に飲んで、相部屋でお泊りした仲(変な意味じゃありません)です。


次に、株式会社SRA先端技術研究所の岸田孝一所長。
 システム開発の主と言っては失礼になるでしょうか。とにかくすごい方です。
 岸田所長とも同じく10月の教育ワークショップでお世話になり、飲み会でも同席させていただきました。
 鈴木先生とは違った角度で、IDをお話してくださいました。鈴木先生は講師側に立ち、「教える側がすべて(状況や個人の要因をも含めて)準備できる」というお話をしてくださいましたが、岸田先生は受講者側に立ち、「個人要因は自分でなんとかしなければ」というお話でした。※お二方のお話は相反するものではありません。
 また、「プログラミングの研修は、HelloWorld を書かせるところから始めるが、良いプログラムを読ませるところから始めるのが良い」「文学部の学生にはじめに短い文章を書かせることはせず、良い本を読ませることから始めることと一緒だ」というお話には、今までの自分に恥ずかしさを覚えました。


さらに、ビッグゲストである漫画家のすがやみつる氏。(ご本人は漫画家を引退し、大学院生であるとおっしゃっておられました)
 お初にお目にかかりましたが、温和な人柄が出たスピーチでした。
 IDに漫画は非常に有効だと思います。が、少なくとも私は絵が下手&センスがないので、自作できそうにないのが悔やまれます。またエンタープライズ向けの研修では、ご理解いただけない方から苦情が出そうです。ただ!漫画の効果はバカにできません。むしろ部分的には使うべきだと思っているので、何かしらの方法で取り入れることを検討したいと思います。


最後は、平野正喜氏
 毎年、ある企業の新入社員研修で講師としてご一緒させていただいています。
 いつもとは違った平野さんを見ることができて、楽しかったです。実際にIDを使っている経験談を交えて、実践されていることをお話してくださいました。
 平野さんの熱い姿勢が伝わってくるスピーチでした。


以上が新春教育フォーラムでしたが、非常に充実した内容でした。
教育というものをかじっておられる方は是非とも聞いていただきたかった内容です。
ちなみに、sigedu(教育分科会)は普段MLで情報交換しているので、MLに参加されたい方はコメントください。
月例会などのいわゆるオフ会もありますよ。